【SM小説第一話】U子の悲劇
投稿日:2019年9月7日 更新日:
出会い、告白、そして…。
これは私、U子の実話…。
Mに調教された赤裸々な実話です…。
前の職場は男性社員ばかりで会社の待遇も嫌になって転職。
新しい職場は綺麗で雰囲気も良く、女性社員も半数と前の職場とは雲泥の差でした。
男性社員も明るく清潔感のある人ばかりで「本当に転職して良かった!」
毎日充実した職場ライフを送っていました。
そんな職場ライフを送る事3ヶ月。
私の上司である中山さんの優しさ、そして包容力に惹かれて好意を抱くようになりました。
「何かこの人といると落ち着くし、仕事で困った事もすぐ解決してくれるからいいかも」
「もしかして私、中山さんの事好きなのかなぁ」
同僚の女性社員のTにもランチタイムの時に相談。
「きっとそうだよ!告白しちゃいなよ!」
「えー無理無理ー!だって中山さんモテると思うしライバル多そうだもん!」
何て言いながらも心の中では本気で告白しちゃおうかなってお花畑状態。
仕事中は意識しないようにしてても家に帰ってからはずっと中山さんの事ばかり考えるようになりました。
「彼女いるのかなぁ」「好きな人とかいるのかなぁ」そんな事が頭の中に浮かんでは消え浮かんでは消えの繰り返し。
あー告白して駄目だったら職場でまずい空気になっちゃうし…なんて不安も頭の中によぎるようになりました。
でもそんな時に朗報が飛び込んで来たんです。
Tから「中山さん、好きな人も付き合ってる人もいないんだって!」という言葉!
「もう決まり!」私の中で中山さんに告白する事が決まった瞬間でした。
いつしよう…何処でしよう…そんな事を考えつつ…
あれ、今週の金曜って親睦会!?じゃあ…!
そう、思い切って会社の親睦会の日に終わったら告白する事を決断したんです。
そして親睦会当日。
朝からずっとそわそわしつつもそんな雰囲気は悟られないようにと必死になって隠し続けて仕事が終了。
そのまま会社近くの居酒屋で親睦会スタート。
当然、私はできるだけ中山さんから離れた席に。
だって近くになんていたら絶対に何か雰囲気おかしいってバレちゃう…。
そこはTにも協力してもらってできるだけ中山さんとは目も合わせなくても済む場所でチビチビソフトドリンクを。
だって…お酒飲んだらあれだし、何より目なんて合わせたら…ね。
でも時々、中山さんの視線を感じる?あれ、私が意識してるだけかな…
なんて思いながらも親睦会の時間はあっという間に終了。
そして幹事の「これから2次会行く人は店の外へ!それ以外の人は気をつけて帰って下さいね!では恒例のM谷三本締めでお手を…」
なんて言葉、全然耳に入ってなくて胸の鼓動の高鳴りでいっぱいいっぱい!
ドッコドッコドッコドッコ…静まって私の心臓…!
そして三本締めが終わってから中山さんの近くに寄って声かけ
「すみません、中山さん。仕事の事でちょっと相談したい事があって…」
「この後、少しだけ二人になれませんか?仕事のミスの事なのであまり他の人に聞かれたくなくって…」
精一杯の嘘。
そんな私の言葉に中山さんは笑顔で
「いいよ、じゃあ近くにBARがあるからそこで話しよっか?俺も二次会行くの面倒に思ってたしさ」
って。
準備万端!これで後は…
もうこの時の気持ちというか何考えてたかも覚えてないぐらい緊張してました。
それから二人でこっそり近くのBARへ移動。
もう駄目、お酒飲まないと無理!
そう言いながらカクテルを注文。
中山さんはウイスキーだって、大人だなぁ…。
そして中山さんから
「ミスってどうしたの?」
って切り出されて困る私…。
少しうつむき加減で困っていると。
「あれ?話したかったのは仕事の事じゃなかった?」
図星…見透かされたぁ…。
顔が真っ赤になる。
そんな私を見て中山さん。
「いいよ、本当に話したい事言ってみてよ、U子さんの事ほっとけないし、仕事しててもずっと気になってたしさぁ!」
ん?あれ?気になってた?
え…えっ!?ええええっ!?
その瞬間、私の頭は真っ白。
「俺さ、U子さんの事、好きなんだよね」
「だからどんな事でも相談に乗ろうと思ってさ!」
えええええええっ!?
逆に言われた?っていうか好きって…えええっ!
もう顔は真っ赤。
多分顔から火が出るって表現がぴったりなぐらい真っ赤になってたと思います。
でもこのままだと駄目、自分から言わなきゃ。
勇気を振り絞って!U子、頑張れ!
「じ、実は…私…中山さんの事が好きだったんです…だから…だから…私と付き合って貰えませんか!!」
5秒ぐらいだったかも…沈黙の時間。
でも私にとっては30分にも1時間にも感じた時間。
駄目かも…そう思った瞬間
「ありがとう、嬉しいよ。俺もU子さんが好きだし、その告白受け止めたいな!」
やった…やった…!やったぁ!
もう頭の中はお花畑で可愛い天使が祝福してくれてる!
「ほ、本当ですか!?」
「うん、嘘なんて言っても仕方ないじゃん!(笑)」
その時の中山さんの笑顔はとびっきりの笑顔でずっと私の宝物!
「それじゃ改めて恋人記念に乾杯しなきゃだね!」
「はい、乾杯!」
晴れてカップルになれた、好きって思ってた人と付き合える幸せでもう頭の中は真っ白。
嬉しい!嬉しい!!今はそればっかり。
この後自分の身に起こる事なんて知る良しもなく…。
続く
執筆者:麗嬢U子